身体障害者補助犬を希望する方向けの周知用リーフレット(盲導犬版) 表紙 補助犬との暮らしを考えてみませんか? 補助犬は、障害者の目となり、耳となり、手足となって、使用者の自立と社会参加をサポートします。 身体障害者補助犬は、視覚障害者の安全な歩行をサポートする盲導犬、肢体不自由者の日常生活動作をサポートする介助犬、聴覚障害者に代わって音を聞き、知らせる聴導犬の3種類が活躍しています。 ※身体障害者補助犬は、以下、補助犬という。 もっと知って補助犬パート1 https://www.youtube.com/watch?v=Lq0a4zMt-Qc もっと知って補助犬パート2 https://www.youtube.com/watch?v=hzAXsiiLRU4 もっと知って盲導犬 https://www.youtube.com/watch?v=iNqccrLEFCA 身体障害者補助犬法の同伴拒否は禁止されており不当な差別的取り扱いとなります! 「身体障害者補助犬法」 不特定多数が利用するスーパー、レストラン、ホテル、病院、公共交通機関、公的施設などでは、補助犬同伴の受け入れが義務付けられています。補助犬使用者が補助犬とともに安心して社会参加できることを定めています。 *身体障害者補助犬法を、以下、補助犬法という。 「障害者差別解消法」 障害のある人に対する「不当な差別的取扱いの禁止」「合理的配慮の提供」を求めています。令和6年4月、「合理的配慮の提供」は民間事業者にも義務化されました。 〇合理的配慮の提供  障害のある人が社会にあるバリアを取り除いてほしいと求めたとき、公共機関や事業者等は負担が重すぎない範囲で「バリアを取り除くために必要かつ合理的な対応」をしなくてはなりません。(左の例のように、盲導犬同伴に適した席への誘導も合理的配慮のひとつとされています) ※合理的配慮の提供例:カフェに盲導犬を同伴して入店した。店員は、盲導犬を同伴していたので、視覚障害者であることに気づき、メニューを読み上げて注文をとってくれた。 1ページ目 盲導犬は、安全で快適な歩行をサポートします ・盲導犬が伝えてくれるのは3つ「段差」「曲がり角」「障害物」を教えてくれます。 ※目的地までの道案内ができるわけではありませんので、道順はご自身で把握する必要があります ※信号の色はわかりませんので、信号機のある交差点では、周囲の音を手掛かりに、ご自分で判断される必要があります。 ・多くの盲導犬ユーザーが「外出機会が増えた」と効果を感じています 盲導犬ユーザーへのアンケート結果では、多くの方が外出機会が増えた、好きな時に好きな場所に自由に出かけられるようになったなどの声があります。また、ユーザーのお一人からは、「ぜひチャレンジして使用してみてください。盲導犬と歩いてみれば、その素晴らしさがわかります。歩行指導員さんはユーザーとその盲導犬に合った指導をしてくださいます。」という言葉が届いています。 ・飲食店などでは、入店拒否が心配です 補助犬法では、多くの人が出入りする施設や公共施設等は盲導犬の同伴拒否を禁止しています。拒否された場合には、法律での位置付けについて説明をするほか、自治体に窓口がありますので、相談するとよいでしょう。 ・職場への同伴が受入れられるか心配です 店舗への受入等と同様、一定規模以上の職場でも同伴拒否は補助犬法で禁止されています。より安全に通勤するためにご自身には盲導犬が必要なことを説明し、理解していただくことが重要です。もし職場の人が、盲導犬が勝手に走り回ったり、吠えたりするのではないかと心配される場合には、実際に職場の皆さんに見ていただくのも一つの方法です。また、盲導犬は指示された場所でおとなしく待機するよう訓練されていること、そのような管理方法をご自身も学んできたことを説明し、まずは盲導犬のことを知っていただくよう提案してみるのもよいでしょう。 どうしても難しい場合には、盲導犬の待機場所の設置の工夫などを提案してみるのもよいでしょう。 盲導犬を希望してから、認定を受けるまで 盲導犬との新しい暮らしで自立と社会参加をしたいと考えている方、ぜひ積極的に盲導犬との暮らしについて知ってください。 まずは、育成補助事業を行っているお住まいの自治体や訓練事業者に相談してみましょう。 盲導犬指定法人・訓練施設一覧(厚生労働省HP)*PDFデータ https://www.mhlw.go.jp/content/001369422.pdf 01.身体障害者手帳を取得する必要があります 02.相談 自治体や訓練事業者に「盲導犬を使用したい」と相談します。 03.申請 助成の申請をして、自治体による審査が行われます。 04.自宅訪問 訓練事業者の職員が自宅をご訪問して日常生活障害の内容、ニーズ等を確認します。 05.共同訓練 パートナーとなる犬と実際に生活をともにし、歩行の基本や世話の仕方を学びます。 ・新規(約4週間) ・代替(約2〜4週間) 06.認定 07.継続指導 訓練事業者、指定法人による継続的なフォローアップ(必要に応じた再訓練の義務あり) ※一例ですので、詳細は各訓練事業者にお問い合わせください。 2ページ目 盲導犬指定法人・訓練施設一覧(11事業者) 令和6年3月31日現在 01.(公財)北海道盲導犬協会 〒005-0030 北海道札幌市南区南30条西8丁目1−1 https://h-guidedog.org 011-582-8222 主に北海道・東北・甲信越・北陸地方に盲導犬を提供しています。両手持ち歩行や雪道歩行の指導が特色です。 お問合せ:moudouken.info@h-guidedog.org 02.(公財)東日本盲導犬協会 〒321-0342 栃木県宇都宮市福岡町1285番地 https://www.guide-dog.jp/ 028-652-3883 盲導犬と一緒に新たな一歩を踏み出して、新しい可能性を広げてみませんか? お問合せ:info@guide-dog.jp(西原・稲葉まで) 03.(公財)日本盲導犬協会本部 〒223-0056 横浜市港北区新吉田町6001-9 https://www.moudouken.net/ 045-590-1595 盲導犬、白杖、同行援護からご自分に合う選択が出来るように情報提供や訓練でサポートさせていただきます。 お問合せ:info@moudouken.net(視覚障害サポート部まで) 04.(公財)アイメイト協会 〒177-0051 東京都練馬区関町北5-8-7 https://www.eyemate.org/ 03-3920-6162 協会毎に相違があるので、その有効性も含めて選択することをお勧めします。 (代表理事 塩屋隆男) 05.(社福)中部盲導犬協会 〒455-0066 愛知県名古屋市港区寛政町3-41-1 http://www.chubu-moudouken.jp 052-661-3111 「左右両手持ち」という手法にて盲導犬歩行を行いますので、より効率的な屋外移動が可能です。 お問合せ:info@chubu-moudouken.jp(武重良太まで) 06.(社福)日本ライトハウス 盲導犬訓練所 〒585-0055 大阪府南河内郡千早赤阪村東阪1202 https://www.lighthouse.or.jp/ 0721‐72−0914 目の不自由な方のための総合福祉施設として、盲導犬事業も行っております。 お問い合わせ:guidedog@lighthouse.or.jp(くわきまで) 07.(公財)関西盲導犬協会 〒621-0027 京都府亀岡市曽我部町犬飼未ヶ谷18-2 https://kansai-guidedog.jp/ 0771-24-0323 盲導犬について関心をお持ちでしたら体験歩行をお勧めします。盲導犬と歩く体験は随時お申込みできます。 お問合せ:info@kansai-guidedog.jp(久保ますみまで) 08.(社福)兵庫盲導犬協会 〒651-2212 兵庫県神戸市西区押部谷町押部24 https://www.moudouken.org/ 078-995-3481 視覚障がい者お一人お一人に寄り添い、日々進化し続ける盲導犬協会を目指しております。 お問合せ:info@moudouken.org(山本大輔まで) 09.(公財)九州盲導犬協会 総合訓練センター 〒819-1122 福岡県糸島市東702-1 092-324-3169 わたしたち九州盲導犬協会は良質な盲導犬を一日も早く一頭でも多く視覚障がいの皆さまへ無償で貸与できるよう努めています。 お問合せ:fgda@pop02.odn.ne.jp(松村まで) 10.(公財)日本補助犬協会本部 〒241-0811 神奈川県横浜市旭区矢指町1954-1 https://www.hojyoken.or.jp/ 045-951-9221 日本補助犬協会は3種類の補助犬(盲導犬、介助犬、聴導犬)の育成・貸与及び認定を行っています。 お問合せ:japan@hojyoken.or.jp(安杖(あんづえ)直人まで) 11.(一財)いばらき盲導犬協会 〒312-0052 茨城県ひたちなか市東石川3610-10 https://guidedog.ibaraki.jp/ 029-275-3122 歩行方法(片手持ち/左右持ち換え)や共同訓練など、可能な限り要望に応えられるように努力しています。 お問合せ:ibarakigdmi.mizutani@gmail.com(水谷由美まで) 裏表紙 盲導犬と暮らすこと ・犬を飼ったことがなく世話が心配です パートナーとなる盲導犬の世話は、基本的にご自身が管理していくこととなります。食事、適度な運動、ブラッシング、トイレなどの世話の仕方や犬との遊び方、また、犬の健康を維持するための健診や予防薬の投薬について等、必要なことは共同訓練中に学びます。「世話ができるかが不安」という方が少なくありませんが、ご自身の身の回りのことをするのと同じ感覚でやっていけるようになるでしょう。困った場合には、訓練士や専門職のアドバイスを受けることができます。 ・排泄物の処理はどうしたらいいでしょう 犬は1日にうんちが1〜2回、おしっこが3〜6回くらいが一般的です。指示されたときにその場所でするように訓練されています。 視覚障害者にとって、うんちを拾うのは難しいため、犬の胴体にビニール袋をつけたベルトをまいて、ビニール袋に直接排泄物が入る「ワンツーベルト」をつけるなど工夫ができます。 訓練や飼育にはどのくらいの費用がかかるのでしょう? 盲導犬の使用には、犬の訓練費用と使用のための自己負担費用の大きく2つがかかります。 盲導犬を使用する場合、無償貸与となることがほとんどです。 これは、訓練事業者が都道府県の助成制度や賛同する企業や個人の皆さんからの寄付金によって訓練費用を賄っているからです。 その他に、盲導犬使用のための自己負担費用は以下があります。 ・訓練時諸経費(宿泊費、交通費などは自己負担となる場合があります) ・飼育費用 約15万円/年(ドックフード、ブラシ、シャンプーなど) ・医療費 約6万円/年(狂犬病予防接種、混合ワクチン、フィラリア予防薬、ノミダニ予防薬、定期健康診断) ※補助犬の医療費の助成制度のある自治体もあります。 発行:「身体障害者補助犬の効果的な普及・啓発に関する検討会」(令和6年度厚生労働省障害者総合福祉推進事業) 事務局:社会システム梶Aイラスト:安藤美紀 以上、終わり。